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イヌイットは心筋梗塞になりにくい–抗加齢医学会より

大阪で開催された日本抗加齢医学会総会に参加してきました。参加者は5,000人以上で、様々な診療科の先生が集まる大きな学会でした。興味深い講演をいくつも聴くことができました。その中から話題を提供します。

イヌイットは心筋梗塞になりにくいーEPAの重要性

最近はテレビにも出演されている「油の専門家」である徳島大学の佐田教授のお話を聞きました。

血中のコレステロールを下げるスタチンは心血管イベントのリスクを減少させることが知られておりますが、それだけで十分な予防ができている訳ではありません。スタチンを服用していても動脈硬化により心筋梗塞を発症することがあります。佐田先生は、更なるリスクの軽減にEPAに代表されるオメガ3系不飽和脂肪酸が有効であろうというお話をされました

アザラシの生食をよく食べているエスキモーのイヌイットでは、血中のEPA濃度が高く、心筋梗塞の発症頻度がきわめて少ないことが分かっています。(アザラシはEPAが含まれる魚を多量に摂取しています。)EPAによる血清脂質、動脈硬化予防のメカニズムについてご説明して下さいました。

EPAは医薬品としても、サプリメントとしても販売されていますが、含まれている成分量が大きく異なります。また酸化しやすいため、製剤をよく選ぶ必要があるでしょう。

佐田先生は、今月も林修先生のテレビ番組に出演されるそうです。
いろいろな油のお話が聞けると思います。
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